理想ー現実=問題点
理学療法士の仕事の一場面としてクライエントの問題点を洗い出すために評価をします。
何かを評価するためにはその対象とする動作に関しての自分自身の中で理想の状態・型という基準がないといけません。
例えば。。。
立位で安定して立っているが、右側に体重が偏っているとします。
理想が、“立位が安定して取れる”
とするならば理想の立位の状態は満たしており問題点は生じませんよね。
では、理想を”左右均等に体重を乗せて立つ”
とするならば、問題点は右下肢への過荷重or左下肢への荷重不足となります。
、がしか〜し、これは問題点ではありません。
これは観察上の見た目の現象に過ぎません。
つまり、問題点に対する結果なのです。
先ほどの右荷重の立位に対して、左下肢へ体重を乗せてくださいの指示で、ハイ解決!とはいかないのです。
その時は良くなっても、次に立った時に元に戻っていたりなんて事が良くあります。
左下肢の荷重不足が問題点なのではなく、左下肢へ荷重が乗せられていない原因が問題点なのです。
この原因を仮説検証を繰り返して問題点を明確にしていくのです。
・・・話を元に戻しますと
良い立位というものを自分なりに作る必要があると思います。
教科書的な立位を取る人は居ないですし、クライエントの立位に対する価値というものも考えていかなければなりません。
もっと言えば、姿勢というのは手段であり、その先の目的によって多くのバリエーションがあります。
クライエントの想いに合わせて、理想の立位もアップデートしていく必要があるのです。
条件の細分化
立位をアプローチするに当たって、立位を取る要素って何があるのかを自分の体を通じて知る必要があると思います。
なんで立てるのか?なぜ立っていると感じるのか?どこに力が入っているのか?足底のどの部分に体重が乗っているのか?関節はどのような状態?・・・
その要素が増えれば増えるほど、それだけ見れる評価も増えるし、それだけ真実の問題点に近づけると思います。
また、自分で感じれた事は他人にも伝えたりすることができます。
大事なことは専門的な知識に当てはめるのではなく、いかに一般的な言葉で表現できるか、運動学や解剖学の知識のないクライエントに対して同じ世界観で表現できるかが大事です。
良い座位、立位、歩行、荷重、把持、片脚立位、つま先立ち、起き上がり、立ち上がり、上肢挙上、バランス、随意運動、移乗、更衣、階段昇降、ボディイメージ、予測など
色々な切り口で、自分なりの良い◯◯を考えて記事にしていきたいと思います。
自分の身体で遊んでみよっと(笑)