理学療法士でも摂食嚥下の知識が必要な理由

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①介護領域の現場で言語聴覚士が少ない

介護領域での言語聴覚士の就職状況の中で、福祉領域は全体の7.5%とのこと。。。つまり訪問の現場で言語聴覚士が居ないことが多い。

嚥下障害があっても専門的に評価・治療ができるスタッフが非常に少ない。

②介護領域の現場では高齢者が多い

超高齢社会の日本では当然ではあるが、高齢者が非常に多い。

日本人の死因第3位(or4位)が肺炎であり、その内97%が65歳以上である。

さらに70%が誤嚥による肺炎が原因である。

厚生労働省 人口動態統計月報年計より

 

このように高齢者の死因を見ても摂食・嚥下障害というのは大きなキーワードである。

③栄養という底知れぬパワーを活かしきれていない

栄養は身体を促すエネルギー源である。

栄養状態によっては、身体・認知パフォーマンスにも大きく関わるし、生命予後にも影響を及ぼす。

逆も然り。。。食事内容・食形態・姿勢・環境設定・介助方法などでも食事量や嚥下状態も変わる。

まとめ

このように地域リハビリテーションには、専門職が少ないが、需要は非常に多いと推測される。

さらには2025年まで高齢化社会は進み、さらなる増加が見込まれる。

訪問リハビリテーションに従事している理学療法士でも低栄養のクライエントや嚥下障害のクライエントに出会うことは確立的に高いと言える。

こんな考え方がある。。。

「栄養ケアなくしてリハなし」「リハにとって栄養はバイタルサインである」

栄養状態も含めてICF(国際生活機能分類)で評価を行ったうえで、障害者や高齢者の機能、活動、参加を最大限発揮できるような栄養管理を行うこと

日本リハビリテーション栄養研究会より抜粋

どんなに理学療法士として知識・技術が優れていても(これはとっても大切な事!)、栄養状態が悪ければ効果が少なくなるばかりか、悪化を招く恐れもあります。

そのため理学療法士でもしっかりと摂食障害に対して介入していくべきだと考えます。

 

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